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2017.01.26 |  Life style

唐津市を舞台に地方創生について考える

先日、2日間に渡って「リージョンサガ」のイベントに参加してきました。
リージョンサガとは佐賀県さが創生推進課主催で行われる、地域づくりや事業計画策定の方法などを学んでいく「地域づくり人材育成塾」です。

リージョンサガのタイトルロゴ (リージョンサガ公式サイトURL→http://www.r-saga-jinzai.net/
昨年2016年の10/1からスタートしており第4回目を迎えた今回の講座のテーマは「唐津市の活性化」でした。唐津市出身である私にとって今回の講座はとても考えさせられた点が多く、非常に大きな学びの場となりました。



そもそも唐津ってどんなところ?

唐津市の風景

唐津市は佐賀県北部の海沿いに位置しており、福岡の中心部から車で約1時間で行ける距離ということもあり観光地として人気のエリアです。また素朴な佇まいが特徴的な「唐津焼」を筆頭に、日本三大松原のひとつにもなっている「虹の松原」、海外の方にも人気の「唐津城」、伝統工芸品としての価値も高い曳山を使ったお祭り「唐津くんち」など魅力的な文化をたくさん残している町となっています。さらにここ最近では人気のゲームやアニメ「スプラトゥーン」、「おそ松さん」、「ユーリ on ICE」など数々のタイアップが生まれている地でもあります。
こうして改めてみても華々しく魅力的な観光地だと思うのですが、近年では唐津市の総人口が年々減少しており、また現地でのフィールドワークを通して様々な課題も見えてきました。


唐津焼の写真
(上記写真/唐津焼)
唐津くんちの写真
(上記写真/唐津くんち)
唐津城の写真
(上記写真/唐津城)


唐津が抱えている課題

今回特に焦点が当たった場所は「唐津中央商店街」です。実はこの商店街、私が物心つく頃から衰退の一途をたどっており、いわゆる「シャッター商店街」という状況が続いています。理由としてはよくある話でして、唐津市街地でも都市開発が進み、商店街の周りにスーパーマーケットや大型ショッピングモールなどといった施設が充実してきたことが大きな原因としてあげられます。この商店街は駅とバスセンターをつなぐメインストリートであるにも関わらず、昼間でも人通りが少なく、なんと土日でさえもお客が来ないためお店を閉めざるを得ないという状況にあります。人が来ないからお店を開けない、お店が開いてないから商店街に行かないという負のスパイラルが起こっているわけです。数年前に商店街の活性化を図るためにアーケードの整備や休憩所の設置など大々的な改革が施されたのですが、それも気休めにしかなっていない状況でとても閑散とした光景が広がっています。商店街に足を運ぶ人はもっぱら地元の高齢の方ばかりで若者たちはほぼ来ない、もしくは来てもお金を落とす場所がない。このままでは確実に商店街が消滅してしまうことは目に見えていました。
そこでこの商店街の状況をなんとか解決できないかと模索していくことが今回のリージョンサガの内容でした。


唐津中央商店街の写真


課題の解決に向けて行ったこと

解決策は受講生それぞれで4つのチームに分かれて考えていきました。1日目では唐津中央商店街会長や観光協会副会長の方々にヒアリングを行ったり、商店街のお店の方や実際にそこを歩いている人たちにインタビューしてみるといったことを行いました。2日目ではそれらを通して出てきた問題をどう解決するのか議論をするという流れで進みました。私たちのチームではターゲットを観光客に絞り、その顧客を誘致するために商店街の中にゲストハウスの設置、またそれに併設するかたちで観光客と地元の方など様々な人が交流できたり、荷物の配送代行サービスを提供するフリースペースの設置を検討しました。その他のチームでもカフェや飲食店、インフォメーションセンターなど様々な解決策が出てきましたが、どのチームも決まって第一に考えていたことは「人と人がつながる場づくり」という点でした。
またこれらの解決策は実際に事業として成り立つレベルまで考えることが前提としてあったので、どのチームも具体的な内容でディティールまでしっかり考え抜かれていたと思います。



振り返ってみて、もう一度考える

さて、実際に唐津の活性化に向けてフィールドワークを通して2日間考え抜き、周りの受講生や講師の方々のたくさんお話を聞いた上で、ここからは今一度落ち着いて解決案のブラッシュアップを図りたいと思います。


まず課題は「集客」です。何をするにしてもまずは人が集まらないと交流もきっかけも何も生まれません。では誰を集客するか。「観光客」です。ここまではいいでしょう。問題はここからでした。「どんな観光客か?」ということです。その観光客は何が好きで、何を思い、何を食べたいと思い、何に触りたいのか、何を体験したいのか、何を目的にしているのか、この辺りをもっと徹底的に深堀りしていくべきでした。観光に来る人というのは必ず「その土地でしか味わえない物事」を欲して来るわけです。最近ではアニメやゲームのタイアップもあり聖地巡礼などでの観光客も増えていますが、それらは一過性のイベントにしか過ぎない要素が強いため継続性に欠けます。ではもっと唐津に根ざした、唐津ならではの要素とは何か。そうです、「唐津焼」です。唐津焼は400年余りも継承されてきた伝統文化であり、また国内のみならず海外でも人気の高い焼物のひとつです。そこでターゲットを「唐津焼の熱烈なファンであり、唐津焼の産地を余すことなく味わいたい観光客」に設定してみて解決策を再考してみることにします。
このターゲットを誘致できる宿としてどうあるべきか、唐津焼をどうやって存分に堪能してもらうか、こうやって考え直してみると今まで見えてこなかったことがまた新しく見えてきたりします。部屋に唐津焼の小さなギャラリースペースの設置、宿内の食器・花器は全て唐津焼でまかなう、コミュニティースペースに窯を設置して各地の作家さんを招いて唐津焼体験会の実施、各地の窯元を見学して周るツアー企画の立案など、まだまだ改善の余地がありそうです。


今回の2日間のイベントで地方創生を考える上での課題、また唐津という地域の特性に改めて気づくことができました。これから先、私なりのやり方で少しでも唐津の活性化に貢献していきたいと思っています。